正社員からパート転身はどうなのか体験をまじえて書きます

人事部で働いていた会社でいました。同じ会社で正社員からパートに転身した独身女性いらっしゃいました。
営業部だったのですが、ノルマがキツイのと、1日3時間の残業続きで帰宅が深夜になることが理由で正社員からパートになりたいと上司に申し出たところ許可が下りました。正社員からパートに転身したとことで変わったことを書いていきたいと思います。
目次
同じ会社で正社員からパートなったことのデメリットとは
同じ会社で正社員からパートになったことのデメリットが生まれます。
手続後、その方の状況がどうなったのか人事部の視点で見ていきたいと思います。
結論はその独身女性の方は正社員からパートになって大正解だったようです。ただ、デメリットも見逃せない点なので、見ていきたいと思います。
収入が少なくなった
正社員は固定給です。パートは時間給です。大型連休であるゴールデンウイーク、お盆休み、年末年始の休みになるとパートの方々はあ給料が極端に減ります。
一方で正社員は固定給なので、大型連休に左右されません。特に大型連休に差し掛かっった月の給料は少なくなっていました。
社会保険などの福利厚生や年金が悪くなった
正社員の時には、当たり前にあった健康保険、厚生年金、雇用保険、これらが、パートになることでなくなりました。
一定の日数、時間働けば、健康保険、厚生年金、雇用保険に加入できますが、私が働いていた会社では社会保険などの福利厚生は一切使えないブラックな会社でした。
その方も、正社員からパートに転身したことで福利厚生の恩恵を受けれなくなりました。
仕事内容が単調になった
仕事内容が単調になりました。営業部だったので、パートが取ったアポイント先に向って商談する必要がありました。
ところが、正社員からパートになったので、アポイントを取るだけの仕事に変わったので、アポイント先に行って商談する必要がなくなりました。
アポイントさえ取ればいい仕事に変わったのです。正社員と比べたら、非常に単調な仕事に変わりました。
人間関係が変わった
人間関係が変わりました。その独身女性は主任だったのですが、パートになったことで、役職はなくなり、パートの方々と同じ立場に下落してしまいました。
たまたまその独身女性の方は穏やかな方で権力を振りかざすタイプの人間ではなかったので、パートの中にすぐに溶け込んでいきました。
もし、権力を振りかざしていたら、今頃、パート内で血祭りにあげられていたことでしょう。
仕事内容が変わって出来ない事が増える
正社員からパートに変わったことでできない仕事が極端に増えました。
営業部の正社員で主任だったので、一般正社員の指導、パートの指導、自分の成績、商談、契約業務、集金などの作業が一切なくなりました。
パートに変わってから、アポイントを取るだけの仕事に変わったので、正社員やパートを指導する必要がなくなりました。成績は気にする必要はありますが、商談、契約業務、集金などの作業がなくなったので、随分と負担が減ったように感じます。
年を取れば取るほど正社員への再就職も難しい
その独身女性は50代でした。正社員からパートに変わることで再就職が厳しい状態になってしまいました。
もし、転職するとなったら、再就職が厳しいことになるでしょう。
同じ会社で正社員から正社員への転職だったら、まだ可能性があったとは思いますが、自ら正社員を辞退してパートを選んだのです。パートから正社員への転職は厳しいと考えられます。
将来の保障がなく不安になった
将来の保障がなく不安になってしまったと思います。
正社員の時に普通にあった健康保険、厚生年金、雇用保険がパートになることによってなくなったのですから、将来の不安は大きくなったと思います。
同じ会社で正社員からパートなったことのメリットとは
同じ会社で正社員からパートになったことのメリットを書いていきたいと思います。
その独身女性は正社員からパートになったことで活き活きと働くことができるようになったので、その独身女性からしたら正社員からパートへの転身は大正解だったと客観的に見ても思います。
正社員にとっては、いろんな意味でブラック企業だったので。
時間に余裕ができたこと
時間に余裕ができました。正社員の時は、始業時間の1時間前に出勤していました。ところが、正社員からパートになってから、始業時間のギリギリに出勤してくるようになりました。
正社員ではなくなったのですから、上司から文句の一つも言われなくなりました。パートだからこその特権の一つだと思います。
業務内容の負担が減ったこと
パートはテレホンアポインターです。正社員はテレホンアポインター兼契約業務だったので、正社員からパートに転身したことでテレホンアポインターだけに集中することができるようになりました。
契約業務は非常に複雑で、書類上のミスがあると、わざわざお客さまの自宅に再び行かないといけないと言うような厳しい契約業務でした。
また集金業務や再商談などもありましたので、正社員は過酷を極めていました。正社員からパートに転身したことで、その過酷な契約業務から解放されて負担が大きく減りました。
休みが取りやすくなったこと
正社員は平日だけの会社でしたが、土曜出勤が暗黙の了解で、しないといけないような会社でした。
タイムカードは押さずに休日扱いなのに実態は出勤扱いと言うひどい会社でした。パートになってから堂々と土曜日の休みを取ることができるようになりました。
パートは暗黙の了解で土曜出勤する必要がなかったので、正社員からパートに転身した独身女性の方の体力的な負担は一気に減ったかと思います。
残業がなくなりシフト通りに帰れること
正社員の時は、1日3時間の残業が義務でした。
ところが、正社員からパートになってからシフト制に変わったので、残業と言う概念がなくなりました。
パートはシフト通りに働けば何も文句は言われない環境だったので、正社員からパートになったことで残業がなくなりました。時間的な制約が一気に変わりました。
正社員が背負う仕事の責任を負う必要がなくなったこと
正社員が背負う仕事の責任を負う必要がなくなったことが正社員からパートに転身したことで一番大きいことだと思います。その独身女性の方は主任だったので、一般正社員とは違って、一般正社員の指導や商談の同行を一緒にしないと行けない状態でした。
つまり、責任を伴う場面が非常に多かったのです。商談ミスをしたら、一般正社員が責められるより主任が責められます。主任の正社員からパートに転身したことで、契約業務がなくなり、商談もなくなり、責任を負う場面が大きく減りました。
まとめ
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同じ会社で正社員からパートに転身した独身女性がいらっしゃったので、その女性をモデルに私は人事部で働いていたので、その視点で書かせていただきました。
営業部は契約業務とテレホンアポインターを兼任していたので、自分のアポイントも取らないといけないし、パートが取ったアポイントの商談をしないといけない状態の会社だったので、非常に多忙を極めていました。しかも、始業時間の1時間前に出勤することが当たり前の風潮で、終業時間になっても、定時で帰ることは許されず3時間の残業を強制されていました。
夜に取ったアポイントを夜に商談に行くと言うこともありました。夜に商談して会社に戻って残務処理をして帰ったら、終電ギリギリの営業社員も大勢いました。特に50代、独身女性の方は体力的にも過酷だったと思います。正社員からパートに変わって、固定給から時間給に変わり、社会保険もなくなり、お金の手取りは少なくなったものの、その代わりに手に入れたのは時間です。
固定時間からシフト制に変わることで時間の制限を受けることの負担が減りました。契約業務がなくなり自分の成績だけ気にすればよくなったので、正社員が背負う仕事の責任も負う必要もなくなりました。
お金と引き換えに得たものが、時間と責任を負わなくてすむようになったので、50代の独身女性の方からしたら大正解の選択だったように感じます。
ただ、正社員からパートに変わったので、他社に転職するとなったときに不利になる可能性が出てきます。正社員からパートに転身することでデメリット、メリットをそれぞれ書きました。感じることは、人それぞれだと感じます。